◎秋・冬の季節の菓子について

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*「正誤表」、「春の季節の菓子について」、「夏の季節の菓子について」は、この「秋・冬の季節の菓子」の下にございます。

【栗蒸し羊羹】(p.68)
Q:以前テレビで紹介されていた栗蒸し羊羹の生地はトロトロとしていました。今回のものと食感は異なりますか。
A:そうですね。枠でつくる時より固めです。食感もしっかりしていて素朴な味わいです。

【栗の子】(p.68)
Q:きんとんはお箸で成型するものと思っていました。このレシピの様に布巾でつくったものもかわいらしいですね。
A:栗の子は栗が出まわったら是非つくって頂きたいお菓子です。美味しいし、きんとん漉しさえあればとてもやさしくできます。きんとんはお箸でつけると難しいけれど、このレシピの様に布巾を使ったところがミソ(・・)です。自分でもいいアイデアだなと思います。

【酒まんじゅう】(p.72)
Q:店頭には色々な酒粕があります。先生のレシピで使われている酒粕は板粕ですか、練り粕ですか。
A:酒まんじゅうの味の決め手は酒粕の質と粉の混ぜ方。酒粕は出来れば造り酒屋の練り粕がよいでしょう。

Q:山芋パウダーではなく、生芋でもつくることはできますか。
A:山芋パウダーをつかうのはその分酒を多く入れることができるからです。生芋でつくる場合はパウダーに入れる30gの酒はのぞいて下さい。

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【柚べし】(p.80)
Q:ポリシートの代わりにオーブンペーパーはつかえますか。
A:柚べしは蒸し上がると粘りが強く、くっつきやすい生地なので、オーブンペーパーは不向きです。ポリシート(フリージング用の保存袋などを切り開いて使用するとよいでしょう)でつくって下さい。

【薯蕷まんじゅう】(p.86)
Q:「よい芋」とはどんな芋のことですか。
A:山芋には大和芋、つくね芋、伊勢芋等、地方によって色々な種類があります。関東では大和芋が、関西ではつくね芋が主流でしょう。いずれもでこぼこの少ない芋を選び、大和芋の時は肌のきれいな先端部分を つくね芋でしたら根元の固い部分をさけて、切った時の切り口が真っ白な部分を使います。
Q:家にすり鉢がありません。ミキサーでもできますか。
A:ミキサーでは目が荒かったり逆にまぜ過ぎてコシ(・・)がなくなったりと加減が難しいです。すり鉢がない時はステンレスボウルとすりこぎで砂糖をまぜてください。
Q:焼印はどちらで購入できますか。
A:焼印は和菓子道具専門店にしかおかれていませんが、今はインターネットで販売する店もあるようです。

◎夏の季節の菓子について

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*「正誤表」と「春の季節のお菓子について」とは、この「夏の季節のお菓子」の下にございます。

【水無月】(p.50)
今回新刊でご紹介している水無月のレシピは、これまでに試したレシピの中でも比較的おいしいナと思う配合です。
私が気にしているのはもちっとした弾力。葛を入れることで出てくるんですよ。
そしてお菓子の厚さ。少しうすいかなと思うくらいが私の好みです。

Q:お菓子の表面に散りばめられた甘納豆がふっくらしていて美味しそうです。どちらのものですか。
A:上にのっている小豆、おいしそうでしょ。
ここで使っているのは金沢の『甘納豆かわむら』さんの能登大納言甘納豆です。大きく、やわらかで甘みもほんのり。ういろうとの相性もよいと思います。
Q:水無月を蒸す時の火加減は強火ですか。
A:火加減は中強火です。
Q:蒸し上がった時、オーブンシートの端がお菓子に刺さってしまいました。
A:手順⑥の写真でしているように、指先に種をほんの少しつけてシートに塗り、枠に止めておくとよいでしょう。これは水無月だけでなく、枠とオーブンシートを使う蒸しものの時、共通にやっておくと安心です。

【水まんじゅう】(p.52)
Q:水まんじゅうは「水まんじゅうの素」がないと作ることはできませんか。
A: 本来水まんじゅうは葛で作っていたもので、葛を練って“さかづき”などの容器に入れ、あん玉を入れて湧水など流水に浮かべて売られていました。よく、夏の風物詩としてTV画面に登場しますね。葛には葛本来のよさがありますが、その美味しさは作ってから時間とともに減っていくので、水まんじゅうを作る時は素を使った方が一度に食べ切らなくてもよいという便利さがあります。
なお、水まんじゅうの練り上がりの時間はメーカーによって多少の差があります。作ってみてやわらかい時は練り時間を多めにして下さい。

【水ようかん】(p.54)
Q:レシピにある棒寒天ではなく粉寒天で作る場合、何gにしたらよいですか。
A:粉寒天でももちろんできますが、おいしい水ようかんをと思ったら、口どけがやわらかい棒寒天がおすすめです。粉寒天の場合はレシピの寒天量を4gにし、あとはそのままの分量でよいでしょう。
Q:翌日に食べようとしたら水が沢山出ていました。失敗でしょうか。
A:ある程度の離水は水ようかんのおいしさには必要ですが、切り分けてお土産にする時など、あまり多いと困りますよね。気になる時は水を500g→450gにして手順⑥の煮つめ時間を多めにして下さい。あるいはひとつずつ容器に流して、スプーンで食べて頂くとよいと思います。
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【葛切り】(p.56)
Q:葛はどちらの産地のものがよいですか。
A:奈良県吉野や九州の秋月など、良質の葛の産地は全国(といっても関西圏から九州にかけて)に広がっていると思います。同じ産地でも葛はピンからキリまで。お値段のひらきも大きいですね。
お教室で使っているのは福井県の熊川葛生産組合の葛です。お値段も手頃で練りやすいので、初めての方によいかと思います。それぞれに特色があるので、作り慣れてきたらお好みの葛を探してみてください。

Q:レシピには大きな鍋かボウルで湯せんとありますが、直火でも出来ますか。
A:直火では加減が難しいので、やはり湯せんの方が失敗なく作って頂けると思います。
Q:黒蜜を作ったところ、結晶が出来てしまいました。
A:黒蜜は冷蔵すると結晶が出てきます。常温で保存してください。

【白玉】(p.58)
Q:先生が使われている白玉粉はどちらのメーカーものですか。
A:白玉粉も良し悪しのある粉といえましょう。原材料であるもち米の品質がそのまま製品に反映されるからです。私がよく使うのは『玉三』の御前白玉粉です。その他にも『白玉屋新三郎』などの白玉粉も使います。

【蓮根羹】(p.60)
〜ゆで小豆について〜
蓮根羹で使っているゆで小豆は『山清』のゆで小豆(缶入り・有糖)です。一般的なゆで小豆の缶詰に比べて汁気が少ないので、錦玉の仕上がりがきれいです。
スーパー等でも購入できますが、手に入らない場合はやわらかい甘納豆で代用するか、普通のゆで小豆をザルにあけて缶汁を切ってお使いになってもよいでしょう。もちろん、入れないという選択肢もあります。

◎正誤表と春の季節のお菓子について

3月27日、新しい本が発売になりました。
タイトルは「季節をつくる私の和菓子帳」です。

撮影は日置武晴さん、スタイリングは高橋みどりさん。
おふたりとは私のデビュー作「ほーむめいど和菓子」以来3回目のお仕事でしたが
思いを越える本当に美しい仕上がりの写真と
楽しくなごやかな撮影の雰囲気に引き立てられ、
私も持てる力の全てを注ぐことができました。

私自身も大変気に入った本、
また、嬉しいことに皆さまからもご好評を頂いている本ではありますが、
編集時の手違いで正誤表を挟まなくてはならないこととなってしまいました。
主には工程部分の参照ページ指示の誤表記ですが、
材料に関するもの(たとえば“つやぶくさ”の重曹量)も一部含まれております。
お作りになる際には、どうぞご注意ください。

素晴らしい本の仕上がりに反してこのような事態となってしまったこと、
お読み下さる皆さまに申し訳なく、本当に残念に思っています。
おわびの気持ちを込めて、新刊をご購入下さった方々のために
本書には書ききれなかった作り方のコツや材料の話などを
Q&A形式でお話していこうかと思います。
お手元の「私の和菓子帳」を開きながらお読みいただけると
ちょっとした疑問が解決されたり、材料についてより理解が深まるなど、
和菓子作りをぐんと身近に感じていただけることと思います。
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まずはあんのこと、
そして今の季節のお菓子から少しづつ丁寧に進めていこうと思っています。

春から新緑の季節に移り変わるこの時期には… 
 ・小豆を煮る p.10〜12
 ・わらび餅 p.31
 ・いちご大福 p.37
 ・藤浪 p.41
 ・柏餅 p.45
 ・カーネーション p.47
をとりあげてみました。
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【小豆の煮方について】(p.10〜12)
Q.1 普通の小豆と大納言小豆、どちらが美味しいあんになりますか
A.1 今回、和菓子帳で使っているのは北海道産普通小豆です。
小豆には普通小豆の他、丹波大納言に代表される大納言小豆や白小豆、緑豆などがあります。
北海道が主力産地の普通小豆は、その香りのよさでこしあんや素朴な粒あんに向きます。
大納言小豆は粒の大きさと皮の柔らかさを生かした粒あん(たとえば最中あんやきんつば)に使用されることが多いのです。香りもほど良いので上品な上生菓子にも使用します。
どちらが美味しいかということよりお菓子によって使い分けますが、こしあんには北海道産普通小豆の方が向いていると思います。
注:小豆はお買いになったらなるべく早く(目安、2ヶ月以内)使うようにして下さい。乾物ですが、時間の経過とともに香りがなくなり、煮えにくくなります。

Q.2 砂糖は上白糖ではなく、グラニュー糖がいいのでしょうか
A.2 同じ量を使った時、グラニュー糖の方が甘さが上品に仕上がるので、基本のあんはグラニュー糖を使用しています。ただしお菓子によっては黒糖を使ったり、きび砂糖を使ったりすることもあります。

【わらび餅】(p.31)
Q.3 店頭には「わらびもち粉」「わらび粉」「本わらび粉」があり、価格や原材料標記も異なるため購入時に迷ってしまいます。それぞれどのような違いがあるのでしょうか
A.3 スーパーなどで手に入る「わらびもち粉」はわらびの根の澱粉が入っていないものが多いようです。色が白くきれいなのでデザート等にお使いになると良いでしょう(簡単レシピコーナーの「ココナッツ汁粉風わらび餅」もお試しくださいね)。これに対し、製菓材料店などで取り扱いのある「本わらび粉」はわらびの根の澱粉だけ、「わらび粉」はわらびの根の澱粉の他にタピオカやれんこんの澱粉も入っているものが多いようです。

Q.4 グラニュー糖の代わりに黒糖でも作ることはできますか
A.4 グラニュー糖を黒糖(粉状)50gに変えて作ることもできます。

【いちご大福】
Q.5 白玉粉を入れず、もち米のみでも作ることはできますか
A.5 いくぶん皮張りやすいので白玉粉が入った方が作りやすいのですが、入れなくてもおいしくできます。和菓子帳収録レシピの場合、漬け水を130gに減らしてお作りください。

Q.6 豆大福を作ってみたいです
A.6 p.92の塩赤えんどう豆の作り方を参照して赤えんどう豆を蒸し、p.37④で50〜60gほど加えると美味しい豆大福になります
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【藤浪(ういろう)】
Q.7 磨りガラスのように美しい藤のういろうが大変気に入りました。他の季節に作るとしたらどのようなものがありますか
A.7 レシピのまま緑と紫の位置を変え、紫色を丸くしてのせると紫陽花や花菖蒲に、紫色を淡い水色に変えて夏衣、秋にはオレンジと黄色の組み合わせで紅葉狩りなどいかがでしょうか

【柏餅】
Q.8 みそあんの柏餅が好きです。花びら餅のみそあん(p.13)を使ってもいいですか
A.8 花びら餅のみそあんではやわらかすぎる上、みその割合が多すぎます。この場合は赤みそと水あめは入れず、白こしあん100gに対して白みそ20gとし、丸められる固さになるよう練ってください。

〜みそについて〜
みそは原材料や産地の違いによって様々な個性があります。
私が好んで使っている白みそは京都 石野の「懐石白味噌」です。
赤みそは仙台、越後、信州等のみそがよいでしょう。
お手元にあるおみそで良いのですが、八丁味噌はすこし色、味が強すぎると思います。

【カーネーション】
Q.9 きんとんこしで練り切りをこし出した時、かつお節のようになってしまいます。何が悪いのでしょうか
A.9 母の日にぜひ!きんとんこしで練り切りをこし出す時は手のひら全体を使うのではなく、親指のつけ根のふくらみ辺りだけを使ってまっすぐ垂直に、1個分の種を5〜6回に分けて押し出すときれいなそぼろになります。
2色の練り切りを重ねる際には直径4cm厚さ1〜1.5cm程度を目安に押し広げてください。